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乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)

2013年5月 7日 (火)

Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)にBuccolam(ブコラム)を

Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)では、
入浴による体温上昇や、風邪などによる発熱により、
しばしば「てんかん重積発作」をおこしてしまいます。

自宅におきましては、
ジアゼパム坐剤(ダイアップ)
抱水クロラール坐剤、注腸用キット(エスクレ)
などを使用しての対応となりますが、
なかなか対応が困難であるのが現状です。

私にはひとつの考えがあります。

みなさんは、
Buccolam」という薬をご存知でしょうか?

VIROPHARMA: BUCCORAM
http://www.buccolam.co.uk/welcome/

日本にはまだありませんが、
欧州では2011年に認可されています。

これは、
口腔内粘膜投与用の「ミダゾラム(ドルミカム)です。

6か月から18歳までの、
てんかんと診断された患者さんが処方をうけることができ、
てんかん発作が出現した際に保護者が投与することができます。
(3か月から6か月までの患者さんは病院内での投与のみ)

投与法は簡単で、
キャップを空けて口のわきに流し込むだけです。

VIROPHARMA: BUCCORAM
How to administer BUCCOLAM
http://www.buccolam.co.uk/downloads/BUCCOLAM-administration-leaflet.pdf

日本におきましても、
病院内における「てんかん重積発作」の対応として、
特に静脈路(点滴)が確保できない場合に、
ミダゾラム(ドルミカム)」を鼻粘膜や口腔内粘膜に投与することが、
一部の施設で実施されるようになってきました。

しかし、
日本におきましては、
鼻粘膜・口腔内粘膜投与はおろか静脈投与でさえも、
いまだに「保険適応」となっておらず、
患者さんと医師の「自己責任」で投与しているのが現状です。

私たち医師は、
Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)では、
ジアゼパム」や「抱水クロラール」よりも、
ミダゾラム(ドルミカム)」のほうが、
はるかに効果を発揮することを経験しています。

その理由として、
ミダゾラム(ドルミカム)」には、
前回記事で説明しました、
「休ませる神経(抑制性神経)」の働きを助ける、
とても強力な作用があるからです。


参考:
Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)とは?
http://kodomonotenkan.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/dravet-304d.html

日本におきましては、
Buccolam」を入手することはできません。
ミダゾラム(ドルミカム)」は、
抗精神薬に分類されているため、
「個人輸入」も規制されています。

日本におきましても、
(世界の主流である静脈投与さえ、
いまだに「保険適応」が認可されていない現状ではありますが)
Buccolam」が早期に使用できるようになるよう、
私も働きかけてまいりたいと存じますので、
みなさんからのお力添えや働きかけをどうかよろしくお願い申し上げます。

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Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)とは?

みなさん、ご無沙汰しております。
諸状況により更新できず、お詫びを申し上げます。

Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)
のiPS細胞が樹立されたという研究成果が発表されました。

福岡大学:福岡大学の研究
世界に先駆け、てんかんのiPS細胞を作成
―今後の難治てんかんの病態解明・治療薬開発に期待―
http://www.fukuoka-u.ac.jp/research/column/13/05/02090100.html

日本発の素晴らしい成果です。
さらなる治療法の開発を期待します。

この機会に、
Dravet(ドラベ)症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)の、
興奮性神経」、「抑制性神経」、「SCN1A遺伝子」の関係につきまして、
若干説明させてください。


・脳みそは神経のかたまりです。

・神経には「
働く神経(興奮性神経)」と「休ませる神経(抑制性神経)」があります。

・「
働く神経(興奮性神経)」が働くと、
 例えば手を動かすことができます。

・「
働く神経(興奮性神経)」が勝手に働くと、
 例えば勝手に手が動いてしまいます。

・「
休ませる神経(抑制性神経)」は、
 「
働く神経(興奮性神経)」が勝手に働かないよう、
 いつも目を光らせてほどほどに休ませています。

・「SCN1A遺伝子」は、
 「
休ませる神経(抑制性神経)」を動かしている遺伝子です。

・「SCN1A遺伝子」に問題が発生(変異)すると、
 「
休ませる神経(抑制性神経)」が動かずに停まってしまいます。

・「
休ませる神経(抑制性神経)」が動かずに停まっていると、
 「
働く神経(興奮性神経)」が勝手に働いてしまいます。

・「
働く神経(興奮性神経)」が勝手に働くと、
 例えば勝手に手が動いてしまいます。

・これが「てんかん発作」です。

図:SCN1A遺伝子の変異によるてんかん発作の仕組み

ドラベ症候群

よって、
けいれん発作を抑えるには、
①「
働く神経(興奮性神経)」が勝手に働かないようにする
②「
休ませる神経(抑制性神経)」が動くようにする
ことが必要です。

①と②の両方を助ける薬が、
バルプロ酸(デパケン、セレニカ)など、
②を助ける薬が、
クロバザム(マイスタン)スチリペントール(ディアコミット)などです。


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https://twitter.com/kodomonotenkan

掲示板
http://kodomonotenkan.bbs.coocan.jp/

は更新しております。

引き続きよろしくお願い申し上げます。

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2013年1月 9日 (水)

てんかんとiPS細胞:テーラーメイド治療への期待

てんかんにおける「iPS細胞」は、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)
などですでに樹立されています。

てんかんにおけるiPS細胞は、
テーラーメイド(個別化)治療」にも期待されます。

2013年1月7日付のYOMIURI ONLINEのニュース記事です。

*****一部引用*****

目の難病の一つ「網膜色素変性症」の患者に投与されている
ビタミン剤は逆効果になる場合があることを、
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの
高橋政代・プロジェクトリーダーらが
iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った実験で確かめた。

病気の原因遺伝子が患者によって違うためで、
具体的な薬効の個人差をiPS細胞で確認できたのは
初めてとみられる。
他の病気でも同様の手法で薬効を確認できる可能性があり、
iPS細胞の医療応用の一つとして注目される。

(後略)

*****

引用元
YOMIURI ONLINE:
iPSを医療に応用、薬効の個人差確認…理研
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130107-OYT1T00590.htm?from=ylist


現在では、
お一人お一人のてんかんに対して、
どの抗てんかん薬が「最も良い抗てんかん薬」であるのか、
(発作をなくしてかつ眠気などがない抗てんかん薬であるのか)
一つ一つの薬を実際に内服するしか確認の方法がありませんし、
一つ一つの薬について数か月ずつの時間もかかります。

しかし、
血液や頬粘膜などからiPS細胞を簡単に作成できるようになれば、
いずれは、
一つ一つの薬を実際に内服しなくても、
あらかじめその効果が予測できるようになることが期待されます。

ぜひとも早急に実現したい課題です。

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2012年12月10日 (月)

てんかんとiPS細胞

みなさんもご存じのとおり、
京都大学山中伸弥教授のノーベル医学生理学賞授賞式が、
日本時間11日午前0時半から開催されます。

医学の歴史的な快挙に心よりお慶びを申し上げます。


さて、
てんかん」における「iPS細胞」は、
どのような状況にあるのでしょうか?


国内外で公表された「論文」は、
「Pubmed」(英語論文)や
「医学中央雑誌」(日本語論文)などの
検索システムにより確認することができます。

参考
Pubmed
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed
医学中央雑誌
http://www.jamas.or.jp/

それらでは、
てんかん」と「iPS細胞
についての論文は確認できませんでしたが、
てんかんを合併する病気」と「iPS細胞
についての論文はいくつか公表されています。

また、
てんかん」と「iPS細胞
についての学会発表の「抄録」はいくつか公表されています。


そのひとつは、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)のiPS細胞です。

これは、
2010年6月の第8回国際幹細胞学会総会や
2011年12月の第65回アメリカてんかん学会総会
発表されています。

2011年のアメリカてんかん学会のプレスリリースによりますと、
アメリカのミシガン大学のグループが、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)
患者さんの皮膚細胞からiPS細胞を作成し、
さらにiPS細胞から脳神経細胞も作成しています。

参考
American Epilepsy Society:
AES Press Releases (2011年12月3日付)
Novel Approach Reveals Potential Mechanism Underlying Dravet Syndrome
http://www.aesnet.org/go/press-room/press-release-archive/news-releases?mode=view&id=117

また、
2012年5月の第54回小児神経学会総会で、
国内からも福岡大学のグループが、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)
iPS細胞を作成したことを発表しています(文献1)。


これは、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)の、
新たな治療につながる重要な成果です。

乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)は、
子どもの難治なてんかんのひとつとして知られていますが、
最も研究が進んでいるてんかんのひとつでもあり、
国内外の多数の研究者が取り組んでいます。
今後の発表が期待されます。


また、
2012年1月には大阪医療センターから、
てんかん外科手術を受けた難治性てんかん
患者さんの皮膚細胞からiPS細胞を作成したとの報道がありました。

参考
YOMIURI ONLINE:
難治性てんかん解明に期待、患者からiPS作成
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=52542


さらに、
てんかんを合併する病気」と「iPS細胞」については、
すでに「レット症候群」などで論文がいくつか公開されています(文献1)。


さらに、
現在進行中の研究は、
「科学研究費助成事業データベース」
などの検索システムで確認することができます。

参考
科学研究費助成事業データベース
http://kaken.nii.ac.jp/

それらでも、
てんかん」と「iPS細胞
についてのいくつかの研究が進行中であることがわかります。


てんかん」における「iPS細胞」の有用性は、
全体としては
・仕組みの解明
・新しい治療の開発
など、
お一人お一人には
・より正確な診断
・よりよい治療の選択
など、
枚挙にいとまがありません。

また、
すでに「幹細胞移植治療」の研究もはじまっています(文献2)。


てんかんの診療に関わる医師の一人として、
iPS細胞
研究の更なる発展を願うばかりです。

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参考文献
[1] 廣瀬伸一:てんかんとiPS細胞.
  脳と発達 2012;44:S104.
[
2] Marchetto MCら:Cell 2010;143:527-539.
[
3] Naegele JRら:Embryonic Stem Cell Therapy for Intractable Epilepsy.
    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK98165/
他 近藤孝之ら:iPS細胞を用いたてんかん研究.
  Epilepsy 2010-11;4:29-33.

2012年12月 7日 (金)

2012年アメリカてんかん学会総会:乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)の治療

乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)
治療に関連した発表がありました。

VAGAL NERVE STIMULATION; EFFECTIVENESS
 IN CHILDREN WITH DRAVET SYNDROME

演題:
「迷走神経刺激療法:ドラベ症候群の子どもにおける効果」
概説
迷走神経刺激療法により、
6名のうち3名で発作が50~75%減少した。
さらに1名では発作の回数は不変であったが時間が短縮し、
ジアゼパム注腸と救急外来受診の回数が減少した。


迷走神経刺激療法」は、
日本でも2010年より保険の適応となりました。

この発表はわずか数名の患者さんへの試みであり、
今後はより多くの患者さんへの試みが必要ですが、
新たな治療法として期待されます。

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2012年11月24日 (土)

乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)のマウス

乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)に関する
アメリカのワシントン大学の研究が、
世界で最も権威のある
科学雑誌である「ネイチャー」に
2012年8月22日付で掲載されました。

Han Sら:
Autistic-like behaviour in Scn1a+/- mice
  and rescue by enhanced GABA-mediated neurotransmission.
Nature 2012;489:385-90.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22914087

Pubmed(英文抄録)

以下はその日本語抄訳(さむ訳)です。

*****

「Scn1aヘテロ変異マウスの自閉症様行動とGABA神経伝達増強による回復」

「ナトリウムチャネル」の設計図のひとつである、
「SCN1A遺伝子」のペアのうちひとつが働かなくなることが、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)の原因となる。

乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)では、
繰り返す難治なけいれんと、認知の障害、自閉症の様な行動を認めることがあるが、
認知の障害と自閉症の様な行動を引き起こす仕組みはほとんどわかっていない。

著者らは「Scn1a遺伝子」のひとつを働かなくしたマウスでも、
多動行動、繰り返し行動、社会性行動の障害、空間記憶の障害があることを報告する


この遺伝子の変化により、
神経の興奮を抑制する「GABA作動性」の神経伝達が特異的に障害され、
前脳の「介在神経」の「ナトリウムチャネル」が選択的に欠損することが、
認知の
障害や自閉症の様な行動の原因であった。

特筆すべきことは、
「GABA受容体」の調節薬である「クロナゼパム」を低用量で使用することにより、
社会性行動の障害と恐怖記憶の障害が完全に回復したことである。

そのことは、
社会性行動の障害と恐怖記憶の障害は、
反復するけいれんによる神経障害が原因ではなく、
「GABA作動性」の神経伝達の障害が原因であることを示唆している。

この結果は、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)における、
神経や精神の機能への「ナトリウムチャネル」の重要な役割を示唆するとともに、
認知の障害と自閉症の様な行動に対する治療戦略の可能性を提供するものである。

*****

参考
ノックアウトマウス - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%B9

ノックアウトマウス

この研究の重要な点は、
乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)の患者さんと同じように、
 「SCN1A遺伝子」のひとつを働かなくしたマウスでも認知や行動の症状があること
「GABA受容体」に作用するベンゾジアゼピン系抗てんかん薬である、
 「クロナゼパム」によりマウスにおいては認知や行動の症状が改善したこと

にあります。

もちろん、
これは「マウス」の研究ですので、
私たち「ヒト」とまったく同じではありません。

ですので、
患者さんが「クロナゼパム
商品名:リボトリール)」を内服することにより、
実際に
認知や行動の症状が改善するかどうかはまったくわからず、
今後は十分な検証が必要になります。

しかし、
今後も
マウスにさまざまな薬を試みてもらうことにより、
てんかん」に対してだけではなく「精神発達」に対しても
より良い治療がみつかることが期待されます

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