ネットと医師の信じ方
私たちは、
ホームページやブログなどのウェブサイト
あるいは、
フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディア
などにより、
さまざまなてんかんの「情報」を手に入れることができます。
しかし、そのなかには、
「正確」なものもあれば「不正確」なものもあり、
「中立」なものもあれば「偏向」したものもあります。
私たちは、
インターネットの「氾濫」した「情報」のなかから、
どの「情報」を「信じるに足る」と判断すればよいのでしょうか?
(このブログもそのうちのひとつです。)
私はてんかんの専門医として、
いくつもの「医学雑誌」や「医学本」などの「医学書」を書いていますが、
それでも「正確」で「中立」な文章を書くことの難しさを感じております。
また、
ご高名な先生が執筆された医学書でさえも、
何らかの「誤り」を見つけることが少なからずあります。
それは、
意図しない「誤り」であり、
「知識の誤り」であることも「表現の誤り」であることもあります。
(もちろん実は私の方が「誤っていた」ということもあります。)
あるいは、
10年前には「正しい」とされていた情報が、
現在では「誤り」とされていることも少なからずあります。
私はできる限り「正しい」情報を手に入れるために、
たとえ「医学書」であっても常に3冊以上は読むようにしています。
そして、
3冊全てに書いてあれば、
それは「まず正しい」情報と判断しています。
3冊のうち2冊に書いてあれば、
それは「おそらくは正しい」情報と判断しています。
3冊のうち1冊にしか書いてなければ、
それは「最新の」情報かもしれませんが「誤った」情報かもしれません。
その際には4冊目を探すようにしています。
私はインターネットからの情報も、
そのようにして手に入れるようにしています。
同じことは、
「医師」や「病院」でもいえるかもしれません。
ある医師や病院を受診して言われたことが、
何冊もの本やインターネットに書かれていれば、
それは「まず正しい」と判断できるでしょう。
しかしどこにも書かれていなければ、
それは「最新の」ことかもしれませんが「誤った」ことかもしれません。
そのためにあるのが「セカンドオピニオン」になります。
複数の医師や病院を受診して、
2回とも同じことを言われれば、
それは「おそらくは正しい」ことでしょう。
3回とも同じことを言われれば、
それは「まず正しい」ことでしょう。
ですので、
現在の診療で解決のできない疑問があれば、
「セカンドオピニオン」の受診も選択肢のひとつになります。
「言い出しづらい」というお話しはよくお伺いいたしますが、
「言い出しやすい」医師や病院にこそかかるべきなのかもしれません。
私は「てんかん」と診断した(あるいは診断しなかった)際には、
「別の病院を紹介することができる」ことをあらかじめ説明しています。
そして、
もし希望すれば「別の病院」は自分とは無関係の病院を紹介しています。
それにより「別の意見」を聞くことができるからです。
私は「納得した治療」を受けることが「最善の治療」だと考えています。
疑問があるままでは治療はうまくいかないかもしれません。
まずは目の前の主治医と十分にご相談されて、
それでも解決のできない疑問があるのであれば、
「セカンドオピニオン」の受診を勧めます。
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