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てんかんの私見

2013年1月10日 (木)

風邪には風邪薬か?:First do no harmの意味

てんかんにおけるケトン食療法の歴史を取り上げる前に、
医学の父”であり“ケトン食療法の祖”でもある、
ヒポクラテス(紀元前460年頃~370年頃)の言葉(とされている)、


「First do no harm(まず害を成すな)」

について少し述べさせてください。

ヒポクラテス
ヒポクラテス
(ピーテル・パウル・ルーベンス作版画、1638年、アメリカ国立医学図書館蔵)
(Public domain, PD-US

参考
Wikipedia:ヒポクラテス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%9D%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B9

なお、
この言葉はケトン食療法の映画の題名にもなっています。

参考
「てんかんと映画とケトン食療法」
http://kodomonotenkan.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-0d8d.html


さて、
「風邪には風邪薬」
でしょうか?

おそらく、
子どもが風邪をひいて鼻水を出し始めると、
薬局で「風邪薬」を買う人も多いのではないでしょうか?

ところが、
2008年1月に、
アメリカの政府機関であるアメリカ食品医薬品局(FDA)は、
市販の「風邪薬」は2歳未満の乳幼児に対して、
重篤で生命に危険のある副作用が出現する可能性があることから、
使用すべきでない
とする勧告を発表しました。

参考(英文)
U.S. Food and Drug Administration (FDA):
OTC Cough and Cold Products: Not For Infants and Children Under 2 Years of Age
http://www.fda.gov/forconsumers/consumerupdates/ucm048682.htm

また、
アメリカ小児科学会も、
市販の「風邪薬」は6歳未満の小児に対して、
効果がなく、健康に危険を引き起こす可能性がある

とする声明を発表しました。

参考(英文)
American Academy of Pediatrics:
Withdrawal of Cold Medicines: Addressing Parent Concerns
http://www.aap.org/en-us/professional-resources/practice-support/Pages/Withdrawal-of-Cold-Medicines-Addressing-Parent-Concerns.aspx?nfstatus=401&nftoken=00000000-0000-0000-0000-000000000000&nfstatusdescription=ERROR%3a+No+local+token

さらに、
カナダ保健省も、
市販の「風邪薬」は6歳未満の小児に対して、
使用すべきでない
とする声明を発表しました。

参考(英文)
Canada Health:
Health Canada Releases Decision on the Labelling of Cough and Cold Products for Children
http://www.hc-sc.gc.ca/ahc-asc/media/advisories-avis/_2008/2008_184-eng.php

なお、
それに対する日本の対応は、
以下のニュース記事を参考にされてください。

参考
薬事新報(2008年1月14日付):
【FDA】OTCかぜ薬の乳幼児への使用中止を勧告
http://www.yakuji.co.jp/entry5591.html
薬事新報(2008年7月9日付):
【厚労省】OTCかぜ薬で注意喚起”使用上の注意を改訂
http://www.yakuji.co.jp/entry7357.html

最もよくある「風邪」という病気において、
医師も患者さんも誰もが「風邪には風邪薬」と考え、
鼻水には鼻水止め、咳は咳止め」と信じ込んできましたが、
医師が処方せずともよい“弱い、軽い”「市販薬」でさえ、
風邪を治すどころか害を成すことがありえるのです。

私たち医師は患者さんを目の前にすると、
何かをしなければならないという思いにかられます

しかしながら、
良かれと信じ込んでやっていることが、
本当に益を成すのか、あるいは実は害を成してしまうのかは、
常に考え続けなければなりません。

それも、
First do no harm
のひとつの意味だと私は考えています。

それでは、
てんかんにおける「ケトン食療法」はどうでしょうか?

その歴史について書きながら、
標準医療」や「代替医療」の意味についても考えてまいります。

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2012年11月28日 (水)

ネットと医師の信じ方

私たちは、
ホームページやブログなどのウェブサイト
あるいは、
フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディア
などにより、
さまざまなてんかんの「情報」を手に入れることができます。

しかし、そのなかには、
「正確」なものもあれば「不正確」なものもあり、
「中立」なものもあれば「偏向」したものもあります。

私たちは、
インターネットの「氾濫」した「情報」のなかから、
どの「情報」を「信じるに足る」と判断すればよいのでしょうか?
(このブログ
もそのうちのひとつです。)

私はてんかんの専門医として、
いくつもの「医学雑誌」や「医学本」などの「医学書」を書いていますが、
それでも「正確」で「中立」な文章を書くことの難しさを感じております。

また、
ご高名な先生が執筆された医学書でさえも、
何らかの「誤り」を見つけることが少なからずあります。
それは、
意図しない「誤り」であり、
「知識の誤り」であることも「表現の誤り」であることもあります。
(もちろん実は私の方が「誤っていた」ということもあります。)
あるいは、
10年前には「正しい」とされていた情報が、
現在では「誤り」とされていることも少なからずあります。

私はできる限り「正しい」情報を手に入れるために、
たとえ「医学書」であっても常に3冊以上は読むようにしています。
そして、
3冊全てに書いてあれば、
それは「まず正しい」情報と判断しています。
3冊のうち2冊に書いてあれば、
それは「おそらくは正しい」情報と判断しています。
3冊のうち1冊にしか書いてなければ、
それは「最新の」情報かもしれませんが「誤った」情報かもしれません。
その
には4冊目を探すようにしています。

私はインターネットからの情報も、
そのようにして手に入れるようにしています。

同じことは、
「医師」や「病院」でもいえるかもしれません。

ある医師や病院を受診して言われたことが、
何冊もの本やインターネットに書かれていれば、
それは「まず正しい」と判断できるでしょう。
しかしどこにも書かれていなければ、
それは「最新の」ことかもしれませんが「誤った」ことかもしれません。

そのためにあるのが「セカンドオピニオン」になります。

複数の医師や病院を受診して、
2回とも同じことを言われれば、
それは「おそらくは正しい」ことでしょう。
3回とも同じことを言われれば、
それは「まず正しい」ことでしょう。

ですので、

現在の診療で解決のできない疑問があれば、
セカンドオピニオン」の受診も選択肢のひとつになります。


「言い出しづらい」というお話しはよくお伺いいたしますが、
「言い出しやすい」医師や病院にこそかかるべきなのかもしれません。

私は「てんかん」と診断した(あるいは診断しなかった)際には、
「別の病院を紹介することができる」ことをあらかじめ説明しています。
そして、
もし希望すれば「別の病院」は自分とは無関係の病院を紹介しています。
それにより「別の意見」を聞くことができるからです。


私は「納得した治療」を受けることが「最善の治療」だと考えています。
疑問があるままでは治療はうまくいかないかもしれません。


まずは目の前の主治医と十分にご相談されて、
それでも解決のできない疑問があるのであれば、
セカンドオピニオン
の受診を勧めます

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2012年11月17日 (土)

水と空気と抗てんかん薬(補足)

この記事は前の記事の補足になります。

「てんかんの私見―水と空気と抗てんかん薬」
http://kodomonotenkan.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-065e.html

なお、
私たち専門家は「代替療法」を軽視してはいません。
これまでにてんかんの「代替療法」として、

・食事療法
・心理療法
・リラクゼーション療法
・漢方薬
・ビタミン薬
・鍼(はり)
・ヨーガ

などの有効性が検討されています。

しかしながら、
現在のところ「ケトン食療法」以外は有効性が確認されていません(文献1)。
(よって「ケトン食療法」は「代替療法」ではなく「確立した治療」です。)

もちろんこれらの検討は、
てんかん全体としての有効性が確認されていないだけで、
てんかんのあるお一人お一人に有効性がないことを証明するものではありません。
そして今後に有効性が確認されることがないとも言えません。
ですので、
すでに実践されている「代替療法」が、
その方にとり、
てんかんに「作用」して、かつ、「副作用」が少ないように感じ、
そして適切な「価格」であるのであれば、
また私ども専門家からみても、
てんかんや健康に悪く「作用」せず、かつ、「副作用」がなさそうであれば、
そして実施中の治療に影響がなさそうであれば、
私は強く止める理由はないように考えております。

しかしながら、
「毒にも薬にもなる」という言葉があるように、

あらゆるものにはなんらかの「作用」と「副作用」とがあると考えます。
「薬」になることを期待しているものが、
「毒」になる危険も当然ながらあり、

「薬」になる可能性と「毒」になる可能性は同等に考えなければなりません。
てんかんを良くする可能性を秘めているかもしれませんが、
てんかんを悪くする可能性も秘めているかもしれないのです。

例えば、
みなさんは「銀杏(ぎんなん)」を食べ過ぎると、
てんかん発作を起こすかもしれないことをご存知でしょうか?
てんかん発作を起こすのであって、その後にてんかんになるわけではありません。)

参考
ギンコトキシン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%88%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3

そのような世の中のいろいろなもののなかから、
専門家により慎重に慎重を重ねて見極められ選ばれたものだけが、
すでに「薬」とよばれているわけです。

代替療法」を実践される方は、どうか主治医とご相談されてください。

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参考文献
[1] Levy RGら:Ketogenic diet and other dietary treatments for epilepsy.
  Cochrane Database Syst Rev 3: CD001903, 2012.

2012年11月16日 (金)

水と空気と抗てんかん薬

てんかんの「代替療法」や、
抗てんかん薬の「副作用」について、
お問い合わせをいただきましたので、
私なりの考えを少し書きたいと思います。

私は世の中のあらゆるものに、
「作用」と「副作用」とがあると考えています。

最も身近にある「水」や「空気」はどうでしょうか?
この無色透明の液体や気体は、
私たちを生かす「作用」だけを持ち、
私たちを脅かす「副作用」は持たないのでしょうか?

水は飲みすぎると「水中毒」を起こします。
空気は吸いすぎると「過換気症候群」を起こします。
そして命を脅かすことさえありえます。
最も身近にある水や空気でさえ、
飲み方や吸い方によっては「副作用」があるのです。

それでは抗てんかん薬について考えていきます。

***話しがややそれますが***
もちろん抗てんかん薬は飲まないに越したことはありません。
私は一番の治療は「治療しなくてもいい」ことだと考えています。
実際に良性小児部分てんかんでは「無治療」も治療の選択肢となります。
しかしながら、
てんかん発作による怪我の危険や生活への支障などの「不利益」が大きく、
一方で、
抗てんかん薬の「作用」でてんかん発作が抑えられる「利益」が大きく、
かつ、
抗てんかん薬の「副作用」による「不利益」が小さく、
それらを足し合わせ、
「利益」が「不利益」を上回る場合に、
抗てんかん薬を飲むことを
勧めています。

***話しを戻します******
代表的な抗てんかん薬である「バルプロ酸」は、
セイヨウカノコソウ(バレリアン、吉草)というハーブから抽出される、
バレリン酸(吉草酸)の仲間(類似物質)になります。
「バレリアン」はハーブのサプリメントとして売られ、
「バレリン」(バルプロ酸の商品名のひとつ)は抗てんかん薬として処方されます。

世の中のいろいろなものの中から、
バルプロ酸は、
てんかん発作を抑える「作用」がとても大きく、
眠気や肝障害などの「副作用」が少なめであることから、
「抗てんかん薬」として選ばれました。
一方で、
バレ
リン酸にも、
不眠症をよくする「作用」があります。

(眠気を「作用」とみるか「副作用」とみるかは目的次第ですね。)
しかしその「作用」は大きいものではありません。
ですので「サプリメント」になりました。
それでは「副作用」はないのでしょうか?
やはり肝障害などの「副作用」は報告されているのです。

参考
セイヨウカノコソウ - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%A8%E3%82%A6%E3%82%AB%E3%83%8E%E3%82%B3%E3%82%BD%E3%82%A6

私の申し上げたいことは、
「薬」に選ばれ「薬」と名付けられたものだけに、
「副作用」が付いてくるということではなく、
あくまで、
その「作用」による「利益」が、
その「副作用」による「不利益」を、
はるかに上回ることが証明されたものだけが、
「薬」として選び抜かれているということです。

現在のところ、
てんかんの治療の第一は抗てんかん薬による治療です。
これは世の中のいろいろなもののなかから、
てん
かん発作を抑える「作用」が大きく「副作用」が少ないものだけが、
抗てんかん薬」として選び抜かれ、
抗てんかん薬」と
名付けられた結果です。

ですので、
そのような選び抜かれたものによる「治療」を受ける前に、
そのように選び抜かれていないものによる「治療」を試すことは、
私はお勧めはしておりません。

2012年11月10日 (土)

てんかんは脳の不整脈

あらためて、
てんかん」とはなんでしょうか?

私としては、
てんかんとは脳の不整脈である
と言えると考えています。

てんかん」と「不整脈」、
この2つには多くの共通点があります。

まず、
脳も心臓も電気の波によって働いています。

そして、
その電気の波の乱れが、
脳では「てんかん」を、心臓では「不整脈」をおこします。

ですので、
てんかん」でも「不整脈」でも、
電気の波を調べる検査をします。

てんかん」では「脳波検査」、
「不整脈」では「心電図検査」です。

ちなみに、
脳波検査は英語でelectroencephalography (EEG)、
心電図検査は英語でelectrocardiography (ECG)、
"encephalo"(脳)と"cardio"(心臓)の違いだけです。
実際に、
脳波検査は「脳電図」検査とも呼ばれていました。

脳も心臓も電気の波の乱れが軽ければ症状はでません。
てんかん」では「発作間欠期のてんかん波」、
「不整脈」では「期外収縮」や「心房細動」など、
です。

しかし、
脳も心臓も電気の波の乱れが強ければ症状がでます。
短時間であれば、
てんかん」では「ミオクロニー発作」や「欠神発作」など、
「不整脈」では「期外収縮の頻発」や「短時間の心室頻拍」など、
です。
そして、
長時間であれば、
てんかん」では「複雑部分発作」や「全般性強直間代発作」など、
「不整脈」では「長時間の心室頻拍」や「心室細動」など、
です。

てんかん」も「不整脈」も、
電気の波の乱れを防ぐ薬で治療します。
てんかん」と「不整脈」の治療に同じ薬が使われることもあります。
有名な「キシロカイン」という薬です。
(この薬は痛みの電気の流れを止めるために局所麻酔としても使われます。)
また、
てんかん」の薬を極端に何倍も内服してしまうと、
心臓への副作用が心配されるのもこのためです。

どうでしょうか。

まさに、
てんかんとは脳の不整脈である
と言えると思いませんか?

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