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2013年2月

2013年2月 7日 (木)

てんかんの診断:多彩な発作と類似する発作

これまでに、
てんかんの様々な事柄について、
少しずつ書いてまいりましたが、
今一度、
てんかんの診療の基本についても、
少しずつ書いてまいりたいと存じます。

てんかんの診断は、
・問診―症状や経過など
・診察―軽微な麻痺や異常な反射の有無など
・検査―脳波や脳画像の異常の有無など
を総合して確定する必要があります。

しかし、
てんかんには多種多様な発作があるため、
てんかんを他の病気と見誤られてしまうこともあれば、
他の病気をてんかんと見誤られてしまうこともあります。

てんかんと気がつかれにくい発作としては、
・一瞬のみ頭をカクっとさせる点頭(スパズム)発作
 (点頭てんかん/ウエスト症候群)
・突然に転ぶ失立発作
 (ミオクロニー失立発作てんかんなど)
・数秒から十数秒くらいボーっとする欠神発作
 (小児欠神てんかん、若年欠神てんかん)
・一瞬のみ腕をビクっとさせるミオクロニー発作
 (若年ミオクロニーてんかん)
・嘔吐してボーっとする焦点性(部分)発作
 (パナイオトポロス症候群/早発小児後頭葉てんかん)
・うまくしゃべれなくなる焦点性(部分)発作
 (中心・側頭部に棘波を示す良性小児てんかん)
・幻視、幻聴、幻覚、幻味、幻臭、恐怖感、既視感などの
 焦点性(部分)発作
 (後頭葉てんかん、側頭葉てんかんなど)
・夜中に突然に暴れだす焦点性(部分)発作
 (前頭葉てんかんなど)
など例を挙げればきりがありません。

これは、
てんかんは全身がガクガクする強直間代発作のみ、
という勘違いが原因であることもあれば、
てんかんの専門医でも出会ったことのないまれな発作、
ということが原因であることもあります。

例えば、
ミオクロニー発作は朝に起こりやすい発作ですが
朝食時にお箸を投げお茶碗を落とすために、
学校に行きたくないために「わざと」やっているとして、
心因性」として何年間も治療されていた方もいらっしゃいました。

また、
てんかんと勘違いされやすい発作としては、
・赤ちゃんが大泣きしている最中に真っ青になりけいれんする発作
  (泣き入りひきつけ/憤怒けいれん)
・小さな子どもが胃腸炎の最中にけいれんする発作
  (軽症胃腸炎に伴うけいれん)
・思春期の子どもが立ちあがった直後などに倒れてけいれんする発作
  (神経調節性失神など)
・子どもが目をパチパチ、ギョロっとさせたり体の一部をグイッとさせる発作
  (チック)
などがあります。

特に、
失神につきましては、
「失神ではけいれんしない」という通説も一因となっており、
実際には短時間ですが強直や間代をともなうことがあります。
多くは、
「起立性調節障害」などの良性の疾患が原因となりますが、
まれに、
「不整脈」が隠れていることがあり注意が必要です。

ですので、
てんかんの診断の第一歩は、
その症状や経過を入念に詳細に確認することにより、
・既知のてんかん発作に合致するか?
・既知のてんかん類似発作を否定できるか?
ということからはじまります。

もちろん、
多くの方では問診のみでもおおよその診断が推定できますが、
なかなか判断がつかないときには「ビデオ」が威力を発揮します。

最近は携帯電話で容易に動画が撮影できるようになりました。
まれな発作では撮影は難しいですが、
1日に何回もある発作では撮影することができます。
それを診察時に持参していただければ、
診断に直結することもあります。

てんかんを他の病気と見誤られてしまうことも、
他の病気をてんかんと見誤られてしまうことも、
どちらも重大な問題です。

しかし、
てんかんはすぐに治療を開始しなくても、
最終的な治癒率に影響はしないとされていること、
そして、
他の病気をてんかんとして治療を開始してしまうことは、
医学的、社会的な不利益がより甚大であること、
などからは、

てんかんかどうかの判断がつかなければ、
まずは注意深く見守って見極めていく方が良いと考えます。

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2013年2月 2日 (土)

てんかんとケトン食療法の歴史:発展期

久々の更新となってしまいました。
深くお詫びを申し上げます。

この記事は、
「てんかんとケトン食療法の歴史:黎明期」
http://kodomonotenkan.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-4e10.html
の続きになります。

1921年に「ケトン食療法」が始まりましたが、
その当時のケトン食の組成は、

1日あたり
・10gから15gの炭水化物(糖質)
・体重1kgあたり1gのタンパク質(蛋白質)
・それ以外は脂肪(脂質)

であり、
すでに現在とほぼ同様の組成でした。

その後、
最適なケトン食の組成が模索され、
ハーバード大学のTalbot先生により、
脂肪を4gに対して炭水化物とタンパク質を合わせて1gとする、
4対1ケトン食療法」が確立されました。

なお、
その当初は、
ケトン比」あるいは「ケトン指数」(いずれもKeto
genic Ratio)として、

ウッドヤットの式
(0.46タンパク質[g]+0.9脂肪[g])/
(炭水化物[g]+0.58タンパク質[g]+0.1脂肪[g])

が使用されていましたが、
計算が非常に煩雑となるため、
その後は、

Talbot先生による
(脂肪[g])/(炭水化物[g]+タンパク質[g])

が使用されるようになりました。

なお、
諸外国での「ケトン比(Ketogenic Ratio)」の算出は、
後者が一般的になりますが、
日本での「ケトン指数(Kegogenic Ratio)」の算出は、
後者の場合もあれば前者の場合もあり、
両者で計算結果がやや異なるため、
混乱しないように注意が必要です。

私個人とし
ましては、
・後者の方が簡便であること
・諸外国の教科書、論文、調理本は後者のみ使用していること
から、
後者を使用しており、
今後は日本でも後者に統一されていくものと推察しております。


1921年の当時には、
抗てんかん薬としては、
・臭化カリウム
・フェノバルビタール
のわずか2種類しかありませんでした。
いずれの抗てんかん薬も、
現在では「第1選択薬」ではなくなっています。

ですので、
1920年代から1930年代にかけて、
このケトン食療法は、
広く受け入れられるようになりました。

続きます。

<警告>
「ケトン食療法」の開始時は、
さまざまな危険な副作用が出現する可能性があるため、
経験の豊富な医師により原則として入院監視下に開始されます。
くれぐれも医師の指示なしに実施しないでください。

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参考文献
Wheless JW: History and origin of the ketogenic diet.
  Epilepsy and the ketogenic diet.p31-50,2004

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